久々に更新

テスト中のためかけるネタも無くずっと放置していたが、今日からまたぼちぼちと書いていきたいと思う。

最近になってようやく罪と罰を読み終えた。
文章量以上に長く感じた作品だったが、それでも最後のシーンはすばらしかった。正直、タイトルがタイトルなだけに最後に救いがある物語だとは思っていなかったので、いい意味で予想を裏切られた。
それにしてもどの登場人物も癖がありすぎて読んでて疲れる^^;それでも唯一ヒロインのソーニャだけは素直にかわいいと思った。彼女がいなかったら途中で投げていた可能性は高い(ぇ
物語の中で過ぎた時間は一週間にも満たない。しかし、その短い期間でこれほどまでに登場人物が動き、話し、考える話には今までお目にかかったことは無かった。確かにそういう意味ではすごい作品なんだと思う。面白かったか、ときかれると「?」がついてしまうが。

この作品は、人の葛藤をこれでもかというくらいに描いた小説だ。そして結局その葛藤の末に得るものは無い。主人公のラスコーリニコフは結局自首した後も葛藤は続けていた。そして最後の最後までその葛藤に対しての答えは出ない。つまりは、彼の葛藤に対して、小説内では肯定も否定もしていない。ただ、最後の最後で彼はソーニャへの愛を手に入れることができた。それは彼にとっての唯一の救いであり、そして彼らが未来へ希望を持つところでこの物語は幕を閉じる。
この結末が本当にハッピーエンドだったのかどうかはわからない。ただ、そこには確かにある種の美しさが、心を打つ何かがあった。それを感じられただけでも、この作品を読んだ意味はあったと思う。

罪と罰〈上〉 (岩波文庫)

罪と罰〈上〉 (岩波文庫)