金曜の夕方は昼寝する

今日、有川浩氏の「図書館革命」と、渡瀬草一郎氏の新作「輪環の魔導師」を買った。
早速、「輪環」のほうを読み終えてしまったので感想を。


渡瀬氏については前作、「空ノ鐘の響く惑星で」でファンタジーを書くのが非常に上手いということがわかっていたので、最初から期待して読んだのだが、予想以上に面白かった。
平民で薬師見習いの少年と、お転婆な貴族のお嬢様と、猫の魔術師のお話。そんなに変わった設定ではない。だけど、それ故に面白い。
キャラクターの描き方にしろ、物語の展開にしろ、人が面白いと思う物語というのは結局のところ、今も昔も変わらない。そして、その変わらないものをちゃんと描ける作家というのは意外に少ない。渡瀬氏はそういうことがしっかりできる作家だ。なにより、安心して読めるというのは素晴らしい。

キャラクターで一番良かったのはやはり猫の魔術師アルカインだ。やっぱり、心強くてちょっとキザなキャラクターというのはいいものだ。しかし、猫がかっこいい事を言うとなんでこんなに魅力的なんだろうw

設定を考えるに、「空鐘」ぐらい続くのではないかと思う。久々に本を買う楽しみが増えた。これだから読書はやめられない。

輪環の魔導師―闇語りのアルカイン (電撃文庫)

輪環の魔導師―闇語りのアルカイン (電撃文庫)